美容医療の価格破壊は、誰かの犠牲でできている──「安さ」を追うほど、安全と信頼は遠ざかる

美容医療を受けるとき、やっぱり気になる価格。
安いと嬉しいし、
キャンペーンや〇〇円均一といったワードには、つい惹かれてしまう。
──私にも、そんな時期がありました。
でも今だからこそ、声を大にして言いたいことがあります。
「美容医療の安さには、誰かの犠牲があるかもしれない」ということ。
「この価格で本当に大丈夫?」──違和感が、後からやってくる
過去の私もそうだったように、
「知ってるクリニックだから」
「口コミも悪くないから」と、
軽い気持ちで安いメニューを選んでしまうことは、
誰にでも起こりうることです。
でも、安さの裏側には、たとえば──
- 1日30人以上をこなす、疲弊した非常勤医師
- ほぼ問診なし、数分で終わるカウンセリング
- 海外製の安価な薬剤や、旧型機器の使い回し
- 医師報酬が数千円単位まで下げられている現実
そんな「仕組み」が存在しています。
それでも見た目上の価格だけを見て判断すれば、
最終的に損をするのは、患者さん自身かもしれません。
安さのツケは、あとから回ってくる
実際に多いのが、こんなケースです。
- 【ヒアルロン酸注入】左右差や凸凹、浅すぎてすぐ消える
- 【ボトックス】表情が固まる
- 【マシン治療】効果が実感できない
「失敗した…」と思っても、
修正するには別のクリニックで数万円、
場合によっては数十万円が追加でかかる。
トラブル対応してくれる窓口が見つからず、不安の中で時間が過ぎる。
そんなふうに修正地獄にハマってしまう人を、たくさん見てきました。
医療の質は、時給換算できない
私たちが受けているのは、医療行為です。
そこには、経験・判断力・丁寧なカウンセリング・アフターケアなど、
時間と専門性に裏打ちされた「技術職」としての価値があります。
にもかかわらず、
「この価格でやってくれるならラッキー」としか思わないまま受けてしまうと、
その本質的な価値は守られません。
美容医療は「何を受けるか」ではなく、
「誰に任せるか」で未来が変わる医療だと思うんです。
美容医療を、ただの消費にしないために
「安さ」だけを軸に選ぶ時代は、もう終わりに近づいています。
これからは、「安心して任せられるかどうか」がいちばん大切になる。
そんな時代に、美容医療の選び方そのものを
もう一度、問い直してみてもいいのかもしれません。

