美容医療のリアル|40代のフェイスラインたるみ──脂肪溶解注射や糸リフトの前に考えたいこと

目次
- 流行治療の裏にある落とし穴
- セルフチェックで分かる支え不足のサイン
- スキンケアでできる範囲と、美容医療を考えるタイミング
- 私見:40代は支えづくりを優先する
- まとめ:流行治療に飛びつく前に原因の見極めを
流行治療の裏にある落とし穴
SNSや広告で目にすることが増えた「脂肪溶解注射」や「糸リフト」。
安くて手軽に効果が出ると紹介されることも多く、実際とても魅力的に見えます。
私自身も40代半ばに入り、「二重顎っぽい?」と気になりはじめた頃、脂肪溶解注射に興味を持ちました。
「脂肪の重みから、たるみが来ているのでは?」と。
ところが、医師に相談して返ってきた答えは意外なものでした。
「脂肪除去よりもフェイスライン全体の調整の方がキレイになれる」
──つまり原因は脂肪ではなく、輪郭のぼやけ=支え不足だったのです。
痩せている人や柔らかい肌質の人ほど、肌の土台の支えが弱くラインが崩れやすい。
この構造的な特徴を無視して「流行っているから」と選ぶと、思ったような結果につながらないことが少なくない、と感じます。
セルフチェックで分かる支え不足のサイン
「二重顎かも?」と思ったとき、それが本当に脂肪によるものなのか。
ここを見極めるには、次のようなサインに注目すると分かりやすいです。
- 正面から見てフェイスラインがキレイな線を描いていない
- 笑わなくても口横のお肉が気になる
- 横顔や下を向いた写真でマリオネットラインが目立つ
- こめかみや頬の凹みが気になる
- 目周りのくぼみが気になる
これらが複数当てはまる場合、原因は脂肪の重みから来るたるみだけではなく、肌の構造上、支え不足の可能性が高い。
この段階になると、スキンケアやマッサージだけでは十分な改善は難しくなってきます。
スキンケアでできる範囲と、美容医療を考えるタイミング
乾燥や紫外線による肌しぼみは、保湿や日焼け止めなどセルフケアで若干改善できる部分です。
しかし、影やラインが常在化してきたら、それは美容医療を検討するサインです。
私自身の基準はシンプルです。
- 鏡で良く見ると気になるけれど、表情の問題や角度でも変わる→ その日の肌コンディションにもよるため、セルフケアで様子を見る
- 動画で撮ると、鏡で認識している以上に老けて見える。 → 老けサインが定着しているため治療を考える段階
大事なのは「流行っているからやる」のではなく、「自分にとって必要かどうか」で判断することです。
私見:40代は支えづくりを優先する
柔らかい肌質で輪郭がぼやけやすいタイプにとって、最初に取り入れたいのは「支えを整える治療」です。
- ニードルRF
真皮層に熱刺激を与えてコラーゲン生成を促す。輪郭を安定させるだけでなく、質感や毛穴の改善にもつながる。数週間〜数ヶ月かけてじわじわ効果が定着する。 - スキンブースター(スネコス・リジュラン等)
肌のハリ・ツヤを底上げし、面を整える。即効性は控えめだが、繰り返すことでベースの肌質が底上げされる。 - ヒアルロン酸注入
骨や脂肪の減少で生じたへたりを補い、支柱をつくる発想。輪郭やこけを補強できる。 - 糸リフト
変化をしっかり出したいときの頼れる施術。ただし、支えを整えずに行うと戻りやすい。腫れが引くまでには数週間かかるため、イベント直前に即効性を期待するのは誤解になりやすい。
治療は単独で選ぶのではなく、「肌質に合った組み合わせ」でこそ満足度が高くなります。
まとめ:流行治療に飛びつく前に原因の見極めを
- 二重顎に見えても、原因は脂肪ではなく支え不足の場合が多い
- セルフチェックで影やラインが常在化してきたら、美容医療の検討サイン
- 40代は流行治療よりも、まず支えを整えるアプローチから始めることで、戻りにくく、納得感のある結果につながる
美容医療は「やれば正解」ではなく、自分に必要なものを見極めることが正解です。
その視点を持つだけで、流行に振り回されず、自分に合った選択ができるようになると感じています。

