美容医療のリアル|近赤外線で血流が巡り出す

近赤外線で、巡りがゆっくり戻っていく
岩盤浴や遠赤ドーム、LEDなど、
もともと温まる美容が好きで、
いろいろ試してきたほうだと思います。
そんな中で、知人から
「これも合うと思うよ」
とすすめられて知ったのが、近赤外線というアプローチでした。
ただ、最初は正直イメージが湧かなくて、
どんな仕組みなのかも分からないままでした。
でも、近赤外線の特徴を調べていくうちに、
今までの温活とはまったく違う
深い層を狙える波長だと分かってきて、
これまで続いていた冷えやだるさにも
新しい可能性があるように感じるようになりました。
近赤外線とは、どんな波長なのか
近赤外線は、
可視光(見える光)のすぐ外側にある
0.7〜2.5µmほどの波長帯のことを指します。
見えない光の一種ではあるのですが、
「光」というより
特定の波長帯として理解したほうが分かりやすいと思います。
この波長は、
皮膚の表面よりも深い場所まで進みやすい性質があって、
この届く深さが大きな特徴だと感じています。
私たちの生活でも
テレビのリモコン
果物の糖度センサー
静脈認証
通信システム
などに広く使われていて、
どれも近赤外線の通り抜ける力が活かされているものです。
医療でも近赤外線が使われている理由
近赤外線の透過性は、
美容より前に医療の世界で活用されてきました。
たとえば、
脳の血流や酸素状態を調べる fNIRS
痛みや筋緊張をゆるめる理学療法機器
がん細胞を狙う近赤外光線免疫療法
こうした医療分野で使われている背景を見ると、
深い層に届く波長であることが
多くの領域で役立っているのだと思います。
この点を知ったことで、
美容での近赤外線にも自然と納得感が生まれてきました。
近赤外線は、有効成分を真皮層に届ける
肌の構造を見ると
角質層
表皮
真皮
皮下組織
と層になっていて、
有効成分は基本的に角質層に留まりやすい構造になっています。
特にコラーゲンのような大きい分子は、
塗っただけでは真皮まで届かないことが多いと感じています。
そこで近赤外線という深く届く波長が役に立ちやすく、
光が進む性質によって
有効成分が真皮層まで届きやすい環境ができる
といった考え方があります。
幹細胞培養上清や脂肪溶解成分など、
通常は注入が必要な成分でも、
皮膚の表面からアプローチしやすくなるとされていて、
今後美容医療でも注目されている領域だと思います。
深い場所に波長が届くと、血が巡る
近赤外線の波長が体に入ると、
深い層まで進む過程でエネルギーが熱に変わり、
内側がふんわり温まるように感じます。
表面が熱くなるというより、
筋膜や脂肪層のような
触れにくかった固まった層がゆるむような体感。
そうすると、
むくみが流れやすく感じたり
体のコアのこわばりが緩むように感じたり
疲れの抜け方が変わったり
呼吸の深さが戻りやすくなったり
肌の調子が落ち着きやすくなったり
私自身、
肩こりや背中のはり、偏頭痛のような
「温めても、ほぐれても、その場しのぎにしかならなかった不調」が長く続いていました。
そんな中で近赤外線の深部アプローチに触れたことで、
表面ではなく
もっと奥の、根っこが固まっていた部分に届いているような手応えを感じるようになって、
ようやく改善の糸口に近づけている感覚が生まれています。
40代になると、
不調の原因が深いところにあることが多く、一回で治らないのがほとんどです。
近赤外線のアプローチには、今後の発展性があるのかなと感じています。

