美容医療のリアル|スネコス・リジュラン・ジュベルック──同じ肌育でも、中身はまったく違う。

目次
- なんとなく同じものと思っていませんか?
- スネコス:アミノ酸でハリと弾力を支えるタイプ
- リジュラン:PN成分で修復と鎮静を促すタイプ
- ジュベルック:ポリ乳酸で構造を再構築するタイプ
- 3つの注射、どんな違いがあるの?
- どれがいい?より、どんな肌を育てたいか
- 美容医療のリアルは、中身を知ることから始まる
なんとなく同じものと思っていませんか?
肌育注射=スキンブースター。
この言葉、最近よく見かけるようになりましたよね。
でもSNSでは、
スネコスもリジュランもジュベルックも、
全部まとめて肌育と呼ばれています。
その結果、どれを選べばいいのかわからない、という声も多くなっています。
スキンブースターという言葉は、
もともと肌の底上げをする治療という意味で広まりました。
けれど、どの製剤も自然な美肌をうたうため、
見た目も打ち方も似ていて、
「全部同じようなもの」と誤解されやすいのが現状です。
見た目はどれも肌の再生を促す注射に見えるけれど、
成分・作用・アプローチの層が実はまったく違うんです。
スネコス:アミノ酸でハリと弾力を支えるタイプ
スネコス(SUNEKOS)は、
非架橋ヒアルロン酸と6種のアミノ酸を組み合わせた製剤。
アミノ酸が線維芽細胞を刺激し、
コラーゲンとエラスチンの生成を促すことで、
ハリを支える網目構造を補強します。
肌をふっくら膨らませるのではなく、
中から支えるタイプの肌育。
乾燥やちりめんジワ、くすみなど、
質感をなめらかに整えたい人に向いています。
- 主な成分: 非架橋ヒアルロン酸+アミノ酸
- 得意分野: ハリ・ちりめんジワ・くすみ
- 仕上がり: 自然でつるんとした質感
リジュラン:PN成分で修復と鎮静を促すタイプ
リジュラン(Rejuran Healer)は、
サーモン由来のPN(ポリヌクレオチド)を主成分とした製剤。
DNA由来の成分が細胞の再生と修復をサポートし、
炎症や乾燥で弱った肌の回復力を高めるのが特徴です。
たとえば、
レーザーやハイフ後のケアとして使われたり、
揺らぎやすい肌を落ち着かせる目的でも選ばれています。
- 主な成分: サーモンDNA由来PN(ポリヌクレオチド)
- 得意分野: 赤み・乾燥・敏感肌の回復
- 仕上がり: うるおいと透明感
ジュベルック:ポリ乳酸で構造を再構築するタイプ
ジュベルック(Juvelook)は、
ポリ乳酸(PLLA)とヒアルロン酸を組み合わせた製剤。
皮膚の深層部でコラーゲン生成を促し、
肌の厚みやハリを再構築するのが目的です。
いわばリフォーム型のスキンブースター。
毛穴の開きやニキビ跡、ハリ不足など、
表面ではなく構造そのものを整えたい人に適しています。
- 主な成分: ポリ乳酸+ヒアルロン酸
- 得意分野: 毛穴・ニキビ跡・たるみ毛穴
- 仕上がり: 内側からふっくらとした厚み
3つの注射、どんな違いがあるの?
スキンブースターの違いは、
単に成分が違うという話ではありません。
どの層に働きかけ、どんな細胞を動かすか。
その設計思想そのものが違う。
だからこそ、
正しく理解することが、治療選びのリテラシーになります。

どれがいい?より、どんな肌を育てたいか
どの製剤も、
肌が自ら動き出すきっかけをつくる治療です。
だからこそ、どれが一番いい?ではなく、
自分の肌に何を取り戻したいかで選ぶのが大切。
スキンブースターを受けた人の多くが口にするのは、
肌が前よりも整いやすくなったという変化。
たとえ劇的に変わらなくても、
肌が動きやすくなった感覚こそが、再生のサインなんです。
- ハリ・弾力を戻したい → スネコス
- 炎症や乾燥を落ち着かせたい → リジュラン
- 毛穴・凹凸をなめらかにしたい → ジュベルック
美容医療のリアルは、中身を知ることから始まる
SNSでは〇〇注射で美肌に、という情報があふれているけれど、
結果を決めるのは、成分・層・目的の一致。
自分の肌の今の状態を知り、
それに合う治療を選ぶこと。
それが、結果へのいちばんの近道になります。
美容医療のリアルは、
話題を追うことより、理解して選ぶことの先にあるのだと思います。

