ハイドロキノン石鹸、最初はよかったのに──肌が荒れた私の後悔

透明感が欲しかった、20代の私へ
それは、肌に「良いと思われることを全てやるのが正解」と信じていた時期。
なんとなく色白が良い、とイメージのみで
美白や透明感という言葉にすぐ反応してしまうような知識の浅さで。
美容雑誌で「ハイドロキノン」という成分を見つけたとき、
私は思いました。「次に来るのはこれだ…!」と。
病院成分=効きそう?はじめてのドクターズ石鹸
病院で処方される成分というフレーズに惹かれて、
最初に手を出したのは「ハイドロキノン配合の石鹸」。
クリニック専売ブランドのドクターズコスメのもので、
「これを使えば、ワントーン明るくなるかも」と期待して、
毎日ワクワクしながら泡立てていました。
高価な石鹸だから、バスルームでの保存にも気を使って。
泡パックできるように泡立てネットもこだわって選び、
今から思えば、美肌になれると信じ切っていたのだと思います。
肌がピリッとする感覚すら、「効いてる証拠」だと信じていたし、
泡を洗い流した後の“美白感”と“ツルツル感”に、
私はすっかり酔っていたのです。
「赤み」「つっぱり感」それって本当に好転反応?
でも、あるときふと、思ったんです。
「なんか最近、肌がつっぱるな…」
「赤みが出やすくなってない?」
それでも当時の私は、「これは好転反応かも」と思い込んでいて。
一度効いたと思っていたし、だれでも買えるわけではない、
最新の流行りものを手放すのが、勿体ないと思っていたのです。
効く=刺激があるという勘違い
ハイドロキノンの美白効果はたしかにある。
でもそれは「強い刺激とセット」であることも多い。
特に石鹸タイプとなると、接触時間の調整もしづらく、
肌への負担はじわじわ蓄積していく。
今思えば、肌が薄くなっていたような感覚も、
この時期から始まっていたような気がします。
結果がすぐ出るものほど、依存しやすい
美容って、結果が見えやすいものほど、
「やってる感」があって嬉しくなってしまう。
でも、「反応が出る=効いてる」とは限らない。
むしろ、そう思い込んでしまうことで、
肌にムリをかけてしまうことがあるのだと、
後になって気づきました。
削るケアから整えるケアへ
あのときの私は、
“ツルツル感”や“すぐに見える変化”を追いかけて、
肌の本当の声を聞き逃していました。
この体験が、私にとって「削るケア」との出会いであり、
そして、のちに「整えるケア」へと価値観を変える
第一歩だったのだと思います。

