【体験記①】目の下のクマ治療に悩んだ10年──揺らいだ信頼の話

ずっと気にしていたあの悩みに、ようやく向き合えたとき。
専門家の言葉に安心したり、希望が見えたり。
でも──それが「違うかもしれない」と言われた瞬間、
自信も選択も、一気に揺らいでしまうことがあります。
信じて続けた治療に、別の医師から「全く違う診断」を受けた日。
あのときの、なんとも言えない感情は今でも忘れられません。
今回は、治療の継続に迷いが生じた瞬間と、
「どこまでを信じればいいのか」に揺れた体験を記録しておきます。
他のクリニックで、全く違うことを言われてしまった
皮膚科では「あざの一種」と診断され、
レーザー治療を約1年。
通い続けたけれど、目に見える変化は感じられず、
気づけば自然と足が遠のいていました。
そんなある日、別の美容クリニックでフラクショナルレーザーの相談をしたときのこと。
先生は、診察室に入るなりこう言いました。
「これは影クマですね。脂肪の突出による段差です。」
まったく違う診断に、頭が真っ白になった感覚。
“あの1年”は何だったんだろう、と。
そして、少し沈黙があったあと、
「……何があったのかは、存じ上げませんが」
とだけ、静かに言葉を添えられました。
治療法はある。だけど、踏み出せない
脂肪による段差が原因なら、注入か、脂肪を取る手術が必要──。
そう説明されても、私はすぐに決断できませんでした。
- 注入がうまく馴染まなかったら?
- 手術って、痛い?腫れる?
- 数十万円かかるとしたら…そんな余裕、今の自分にあるの?
「治療がある」ことと、「治療する覚悟」は別の話。
頭では理解しているのに、気持ちはついてこない。
そんな自分に、また少し落ち込んでしまう。
わからなくなってしまった。それが一番しんどい
違う医師の、違う診断。
治ると言われて始めた治療が、実はズレていたかもしれない。
でも、誰が悪いとも言えない。
「私のクマって、結局なんなの?」
そう思ったとき、何を信じればいいのかわからなくなっていました。
不安の正体は、未来の自分の顔に対する“決めきれなさ”だったのかもしれません。

